Quick Modeling Tool

QMTって何?

Quick Modeling Tool (QMT)は、マイクロソフト社のスプレッドシート『エクセル』上で動作するビジネスシミュレーションのためのマクロ群を含むアドインです。

どんなことができるのか?

不確実性や意思決定項目を考慮したビジネスのシミュレーションモデルを効率的に構築することが出来ます。また構築したモデルに対してリスクリターン分析を行うことができます。

どんなことはできないのか?

QMT及びQMTを使って構築するモデルによって、将来を正しく予測してリスクを減らすことはできません。自分たちが考えている目論み、見立て(リスク、戦略、価値判断基準、課題・・・)を適切に表現し、関係者に正しく伝えるためのコミュニケーションツール(=モデル)を作るための道具と考えてください。

なぜこのようなソフトウェアを作成したのか?

企業の戦略スタッフとか事業スタッフと呼ばれる業務に就いていると、既存事業の中長期の計画や新規事業の企画を策定する機会が少なからずあると思います。年計・半計のような短期の計画の場合、不確実性がどうあれ目標数字を達成するしかないのですが、中長期の計画や新規事業の事業計画の場合、不確実性をどう考えるかで事業の眺めも大きく変わるためスプレッドシートなどで作る事業計画には不確実性の影響を見られる仕掛けが組込まれることになります。

ところがこの仕掛けが結構面倒で、事業とは関係ない部分で時間や頭を使うことになります。また、それらのややこしい仕掛けは個人のオリジナリティに溢れており、そのモデルを使って他の人が仮説を検証したり、過去の事業をフォローするときにはモデルの仕掛けを紐解くことから始める必要があります。

それでも不確実性が合理的に表現できていればよいのですが、個人のスキルや時間の問題によって不確実性が無視された形で企画書が意思決定者の前に届いてしまうケースが多く、リスクがないのか、リスクが読めないのか、リスクを表現することができないのか、曖昧なまま議論が為され、暗黙のうちに担当者がリスクを背負っている場合がよくあります。

こんな問題を解決するために、QMTはビジネスのシミュレーションモデルに不確実性を組込む構造を標準化し、支援するツールを提供することによって、ビジネスの構造や価値に影響を与える不確実性の検討に集中する時間や余裕を生みだすことを目的としています。

わかっている問題

モデルのサイズがエクセルの行数で5000行を超えると、動作しないことはないのですがかなり処理が遅くなります。3000行ぐらいまでに納めると作業性が維持されると思います。ポートフォリオ分析で複数の事業を同じモデルとして構築した時には、3万行を超えたことがありますが、動作はするものの、感度分析をしたり累積確率分布を作るのに、とんでもない時間がかかりました。

モデルはエクセル上で可読性を上げるために、不要な部分を畳んで(グループ化して)ありますが、その折り畳みの情報がセーブ時に失われてしまい、畳まれた部分がすべて展開され(畳まれていた痕跡も残っていない状態)加えて、設定されたセルの幅もクリアされてしまいます。偶にしか発生せず、再現性がないため、原因が特定できておらず、緊急対応として力尽くで畳み直す機能を付けていますが、問題として残っています。(この問題をベローン問題と読んでいます)