【主任】ロジックと創造性という欲張りな構成の本ですね。
【課長】でも、カバーって言う意味では結構いい本だと思うよ。内容はわかりやすいし長文の演習なんかもあって。
その演習をすると論理思考が劇的に飛躍したりするんですか?
まぁ正直言って、演習は演習だからねぇ。実際はリアルタイムの話し言葉だし、相手はいい間違えたり、同席者は誤解したりしてる中で、相手に正しく理解させたり敢えて誤解させたり、しなくちゃいけないんだから、そのまま役に立つ訳じゃないよね。
じゃあ、実践という意味では役にたたない本ということですか?
基本的なことをしっかり理解するにはいい本だよ。それと、アブダクションをとりあげているのは面白いと思うよ。
アブダクションってなんですか?
インダクション(帰納)ディダクション(演繹)に対するアブダクションってことらしいんだけど、発想っていう意味なってる。
この人が考えた言葉なんですか?
アリストテレスもそう考えてたって書いてあるけどねぇ。
アキストゼネコではなく?
何だよアキストゼネコって?
それはそれとして、アブダクションは有効なんですか?
どうかな〜? 帰納と演繹は説明のロジックであって、創造のロジックじゃないと思うんだよね。意外とほとんどの人は、答えを直感的に掴んでその説明を自分に対してしたり、他人にしたりするために帰納や演繹を使っているような気がするよ。そういう意味でいくと、アブダクションと他の2つは同じ位置づけじゃないと思うよ。
ほぉ〜アリストテレスに反旗を翻すという訳ですな?
...で アキストゼネコって何だよ?