イシューからはじめよ 安宅和人 イシューからはじめよ:安宅和人

主任さんの先月の残業が多すぎるって問題になってるみたいだよ。

先月は何かこう、万能感が身体中に満ち溢れまして、思わず残業が増えてしまいました。

でも先月はそれほどやることなかったんじゃない?

探せば結構あるもんですよ。片っ端からやっつけてやりました。

そういうスタイルでやる仕事はあまりよくないんじゃないかな〜

どういう意味ですか?

やる必要のない仕事をやっているってことだよ。

課長、僕の万能感に嫉妬してるんじゃないんですか?

何であんたのトチ狂った感覚に嫉妬しなきゃいけないんだよ?

素直になればいいのに…

取り敢えずこの本読んでみるといいよ。

何が書いてあるんですか?

取り敢えず読めって言ってんじゃん。

さわりのとこだけでいいから教えてくださいよ。

さわりの部分って一番重要なところって意味だけどわかって言ってるの?

もちろんですよ。

都合のいいところは誤用しないね。

何をおっしゃってるのかよくわかりませんが、早く教えてくださいよ。

問題に対峙する時、無闇に取り掛かるんじゃなくて、取り組むに値するイシューであるかどうか徹底的に考えろって書いてあるよ。

ふ〜ん。

それと、「根性に逃げない」って言葉が印象的だよ。根性=時間で問題の質を吟味することなく解き散らかしていても本当のスキルは身につかないって書いてあるよ。スキルアップの話と仕事のバリューの話がコンタミしてるような気がしないでもないけど、無闇に問題に取り組むべきではないっていうのは賛同できるよね。特にスタッフ気まぐれに何かやり始めるとラインに負担がかかってロクなことがない。

私の武器である「根性」を否定されたのは些か不本意ではありますが、実はもうその問題は解決されています。

どういうこと?

先月の万能感はすっかり鳴りを潜めてしまって、今月はどちらかというと無能感に満ち溢れた状態が続いています。ですから無闇に問題を解き散らかすどころか、解くべき問題の解決もままならない状態ですのでご心配なく。

…心配した僕が馬鹿だったよ。

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